名鉄では電気機関車にデキ300型、デキ370型、デキ400型、デキ600型などを保有し、保線や新車・廃車回送を行っていました。
私鉄各社は機関車はどこも古く、ほとんどが戦前・戦中に製造された古豪。老朽化によりメンテナンスや速度制限などの問題が浮上したため、各社は代替としてモーターカーなどの導入により電気機関車を廃止にしてきました。
●2019年6月1日 ホキ80によるバラスト散布を終え、矢作橋に戻るEL120
しかし、なんと名鉄ではモーターカーではなく電気機関車の新製を採用!
デキ600以来、実に72年ぶりに電気機関車が新製されることとなりました。形式は名鉄創業120周年にちなんで「EL120」となったようです。
晩年、本線ではデキ600が4両(601〜604)、デキ300が3両(303.305.306)、デキ400が2両(401.402)、デキ370(378)の計9両が稼働していましたが、新製はEL120(121.122)の2両。
置き換えとしては大幅な両数削減ですが、それでも名鉄の機関車が全廃は免れたのは喜ばしいことです。
●2015年1月31日 到着したELはデキ400に挟まれ、舞木検車区へと向かった。
そして東芝の府中事業所で新製されたEL120は、2015年1月31日に東海道本線、名古屋臨海鉄道線を経て名鉄線内へ姿を現しました。翌朝にかけ大江から舞木へ運ばれましたが、その際には置き換え対象となるデキ400によるプッシュプルにて回送されました。
(▼EL120の甲種輸送の記事はこちら)
https://noritugu2.hatenablog.com/entry/2022/01/29/000000
デザインはどことなく、同時期に制作されていたJR貨物のEH800に類似していますが、車体ナンバーやミュージックホーンを搭載するなど名鉄らしさが追加されました。
●2015年8月16日 チキやホキもELと連結可能な様に改修された。
(▼今なお現役!名鉄の貨車 の記事はこちら)
https://noritugu2.hatenablog.com/entry/2021/08/26/102502