(2024/9/2:記事・写真追加)
名鉄通勤車では珍しく3両編成だった3300系(二代目)。3301〜3304Fの4編成が存在しました。
電連はなく単独での運用を前提としており、築港線や小牧線などの支線で活躍がメインで、たまに車両交換で本線を回送で爆走する姿も見られました。
また番号の振り方も特徴的で、ト方 3301-3351-2301 キ方と、旧型車のような割振りでした。
当時、本線唯一の吊り掛け駆動車だった旧3300系。車体外観は6000系列に似せて新造されていますが、床下機器は旧型車の3900系列から受け継ぎました。同じ時期に同じようなコンセプトで瀬戸線で導入された6750系一次車も旧型車の床下機器を流用しており、デザインも瓜二つでした。
3300系の台車は編成内でも統一されておらず、下記のようになっていました。
⚫︎FS107台車。3300形-3350形は、3850系(モ3850形)、3900系(モ3900形・モ3950形)から譲り受けた。
⚫︎2301形は、3900系(ク2900形・サ2950形)から譲り受けたFS13を履いていた。
車体は6000系列と新しいものの、床下がAL車ということや汎用性の低い3両編成ということもありもあり長くは活躍できませんでした。2002年に名鉄300系および名市交7000形がデビューし、上飯田線の(現)上飯田〜平安通まで開通の目途が立つと徐々に活躍の場が失われました。
そして、2003年3月の上飯田線開業前の小牧線、広見線にてさよなら運転が行われ、3300系は地上の(旧)上飯田駅の歴史とともに幕を閉じました。
(▼ 地上時代の上飯田駅の記事はこちら)
https://noritugu2.hatenablog.com/entry/2020/12/09/183736
運用を外れた3301〜3304Fはその後廃車となりましたが、LED標識灯は再利用され、元々2灯式だった6501〜6504Fの標識灯と交換され、活躍しています。台車は他社へ譲渡されたようです。
(▼名鉄6500系標識灯の記事はこちら)
https://noritugu2.hatenablog.com/entry/2020/07/30/212811
廃車の際は、4両編成へ組み替えが行われ、
①3300-3350-3350-2300
②3300-2300+3300-2300
の2パターンに分けられ、名電築港まで廃車回送されました。
(▼名鉄3300系の珍運用はこちら)